アンドレーアの名前は友人から

前回の続き。
さて15歳の時、ブラジル生活2年目に初めて人物イラストなるものを描いたものの、物事を上達させるには誰かに見せて感想やアドバイス、フィードバックをもらわないといけません。
当時はクリチバで親元を離れて一人暮らし(父親はサンパウロで勤務し、弟がサンパウロ日本人学校に通学していた)のため、家族と会うこともありません。

フィードバックの相手を学校の連中に求めた場合、下手して今後の学校生活に支障が出ては何も意味がありません。それで相手として決めたのが、当時クリチバであるブラジル人の女性から英語を習っていました。彼女の名前は「アンドレーア」といい、私の英語の家庭教師を経た後、航空会社のCA(客室乗務員)になり、その航空会社の倒産後は弁護士資格を取り、現在は別の都市で起業し会社経営をされております。CAさんになるほどですから、現在も本当に美人の女性です。その後もブラジル現地のテレビ番組に出たり、現在お住まいの都市でテレビCM出演も果たしています。
なお彼女は元々黒い髪をしており、このサイトのキャラクターとして出している「アンドレーア」とは全く容姿(髪型や顔の形)が違うことは申し添えておきます。

その方にイラスト(加代とマリア)を初めて見せた所、幸いなことに非常に気に入って頂きました。そして、次に言われたコメントが「アンドレーアという名前の子はいないの?」でした。
私にとって「え、使っていいの?」という寝耳に水な状態でした。

私は自分が作ってきたブラジル人のキャラクターに知り合いや友人の名前をつけることは、基本的にトラブル防止の為に避けています。そんな中で思いがけない所から名前を使う許可を得たことで、彼女の家庭教師の授業が終わった後、最後に作った金髪の娘に「アンドレーア」と名づけました。
ただ同じ「アンドレーア」の読み方でもブラジル人には同じ名前でもアルファベットの綴りが何種類かあり、実際に使用している「Andréa」(『e』の上にアクセント符号となる、右上から左下への短い斜線をつけたもの)の他にも「Andreia」(『i』を使う)というケースもあります。私が住んでいた所にはクリチバ市の電話帳があり、それをパラパラめくりながらキャラクターの名前を付けたのですが、「Andréa」も「Andreia」もけっこうな数でありました。
確認の結果、実在の女性は「Andréa」だったためそうさせていただきました。

こうなっている理由はブラジルの教育水準が人によって大きく違っており、現実に家庭の事情で子供が小学校での退学で勉学を辞めてしまい、正しい綴りを覚えられないという方も現実的に多くいます。(IBGEというブラジル国土地理院が発行する国勢調査では、Alfabetização-識字率という項目もあり、まず読み書きが出来ない人の方が珍しい日本とは大きく違う所です)
ただし小学校卒でも悲惨な未来しかないというわけではなく、大逆転で大統領に上り詰めたルーラという実例(任期:2003~2011)があるのも、人生の面白さの一つと言えるでしょう。

話を元に戻すと、彼女には翌日に「この子をアンドレーアと名づけました」と言って見せました。現在のこのサイトで出しているアンドレーアとほぼ同じ容姿です。
彼女はこの「アンドレーア」を非常に気に入っていただき、特に好きな食べ物(大のチョコレート好き)という設定を彼女と同じにさせていただきました。

現在はブラジルから帰国して30年経ちましたが、それからブラジルを再訪問しても「アンドレーア」のお陰で今でも良い付き合いをさせて頂いています。

このサイトでは、このサイトの主人公であるブラジル人少女「アンドレーア」をきっかけに、ブラジルや南米についてご興味をもらっていただきたくコラムを書いております。

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